TS抜きって何?


よくTS抜きという言葉を聞きますが、これは放送波であるMPEG2-TSをMULTI2復号を行ったのみで直接HDDへ保存することを言い、MPEG2-TSの後ろだけをとってTS抜きと言われています。

直接HDDへ保存すると言いましたが、日本のデジタル放送にはMULTI2という暗号化技術が取り入れられており、これをB-CASカードを用いることで復号し、CCI適切に処理するように定められています。
ですが、TS抜きと言われる方法は、B-CASカードで復号を行いますが、CCIを処理すべき点を無視しそのままHDDへと記録します。これによりコピーアットワンス、ダビング10というものが関係なくHDDへと保存ができるようになります。
TS抜きが初めて出来たFriio、ドライバーを改造することでTS抜きが可能になったMonsterTV HDU・HDUS・HDP・HDP2、初のクアッド録画を可能にしたPT1等を用いることでTS抜きが可能になります。
ですが、B-CASカードの取り扱いなどの点で違法、グレーゾーンと言われています。

TS抜きをすることでデメリットは違法、グレーゾーンなので役所などから文句を言われることがあります。
メリットはコピーアットワンス、ダビング10が関係なくなるのと、これまで使用してきたHDCPに対応していないグラフィックボード、ディスプレイで視聴ができるようになるといった点でしょうか?
ですが、あまりにも古いグラフィックボード、PCだとパワーが足らずろくに視聴ができないそうです。

MPEG2-PS(MPEG2 Program Stream)
MPEG2-PSとはエラーの少ない記録媒体(HDD、DVD、BD等)で取り扱うように定められた形式のことです。またランダムアクセスも考慮されています。
エラーが少ないことを前提にしているため、DVD等で傷があり読み取れない場所があれば再生が停止してしまうことがあります。

MPEG2-TS(MPEG2 Transport Stream)
MPEG2-PSに対してMPEG2-TSは放送波というエラーがある程度発生することを考慮し、エラーが発生しても再生を続けられるように定められた形式のことです。

それぞれ一長一短ありますが、どちらも圧縮形式はMPEG2と名前が付いているので一緒なのですが、取扱いが異なります。
また、双方には形式が異なるだけで、相互に画像を無劣化(エンコードなし)で返還することが可能です。